開発秘話|vol.5
ホテルウィングインターナショナルセレクト上野・御徒町上野の魅了にめぐり逢う宿
ホテルウィングインターナショナル
物件概要
構造・客室数:RC造地上15階・全141室
付帯施設:レストラン
アクセス:東京メトロ銀座線「上野駅」3番出口より徒歩1分
上野の魅了にめぐり逢う宿
- 時代が変わっても“らしさ”が残る街、上野。そんな上野の「歴史」「芸術」「文化」をデザインに取り入れたのが「ホテルウィングインターナショナルセレクト上野・御徒町」です。客室フロアのエレベーターが開くと、上野に縁のある文化人や名所の絵が広がります。また客室は、落ち着きのある色調で和を表現。五感を通じて上野の雰囲気を堪能していただけます。背景にあるコンセプトを通じて、当ホテルの魅力を紹介しましょう。
- ホテルウィングインターナショナルセレクト上野・御徒町公式サイト
“上野らしさ”を体感していただくことを重視
- 「ホテルウィングインターナショナルセレクト上野・御徒町」は、どのようなホテルなのですか?
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当ホテルは上野エリアに位置しています。浅草に近いということもあり、ホテル業界ではかなりホットな土地と言えます。観光・宿泊という意味においては、銀座や東京駅などよりも需要があるかもしれません。やはり、外国の方のニーズがありますので。
事実、銀座などのハイセンスなスポットは、海外にもたくさんあります。そういった所を訪れるのではなく、日本ならではの魅力を体感できる上野や浅草は、外国人観光客から根強い人気があるのですね。
- ホテルのコンセプトとしてはいかがでしょうか?
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コンセプトとしては、ラグジュアリー感を出すというよりは、“上野・御徒町の魅力にめぐりあう”という点を重視しています。具体的には、ひとつひとつのフロアに上野らしさをあしらい、宿泊したお客様に上野らしさを感じていただけるような工夫を施しています。
その理由はやはり、観光として訪れている方々が求めているものにフォーカスしているためです。とくに上野を訪れる外国人観光客は、上野に日本らしさを求めています。その日本らしさ・上野らしさを体感していただくことを重視しているのです。
近隣の競合他社に負けないよう、「歴史」「芸術」「文化」といったポイントをきちんと押さえ、わかりやすいコンセプトを打ち出しつつも、選んでもらえるホテルに仕上げています。
厳選されたグラフィックで
「歴史」「芸術」「文化」を表現
- 壁にあしらわれているグラフィックも、上野らしさを演出しています。
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グラフィックに関しては、開業担当者が汗水たらして集めてきたものです。そのため、当ホテルの建設に携わったスタッフは、今でも非常に愛着を感じているかと思います。デザイン事務所が主導してというよりは、自分たちでつくり上げた感覚でしょうか。
たとえば、樋口一葉の画像を集める際にも、容易に手に入るものでは妥協せず、実際に美術館を訪れています。そこで館長にお話を聞きながら、所蔵している画像を拝見させていただき、当ホテルの壁に利用させていただいています。
また、各階にどのようなデザインを施すのかについても、当社のスタッフが相談して決めています。上野ならではの歴史、芸術、文化をふまえた上で、よりお客様に対し、イメージを訴求できるようなものを選び抜きました。
- 御社で培われた知見や経験が、当ホテルにも活かされているのですね。
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そうですね。これまでにも、挑戦的なコンセプトでいくつものホテルを手がけてきたこともあり、その過程で蓄積された知見や経験が当ホテルにも活かされているかと思います。そのため、イメージに合うホテルをつくることができました。
もともとオーナー様は、マンションデベロッパーということもあり、マンションを建てようと考えていたようです。ただ近年、外国人観光客の増加にともなうホテル需要が伸びていることもあり、弊社にホテル建設を依頼したという形です。
もっとも、地形からしてむずかしい案件という側面もあり、オペレーターとして受けられる企業は限られていたと思います。その点、我々であれば、これまでの蓄積を活用して適切なホテルをつくれるということから、お任せいただけたのかと思います。
各階ならではの趣向が最大の魅力に
- とくに苦労した点などはありますか?
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工事のスケジュールが遅れていたので、完成までは予断を許さない状況でした。搬入スケジュールを何度も組み直す必要があり、スタッフトレーニングの時間がなかなか取れなかったりなど、とくに現場では苦労しました。
また細かい点で言えば、各階の仕様が異なるため、カーペットの予備を多く持たなければならないということもありました。カーペットの予備がたくさんあるということは、それだけ保管場所も確保しなければなりません。
それでも、多くのお客様に喜んでいただくために、工夫して良かったと考えています。西郷隆盛、寛永寺、東京国立博物館など、各階で楽しめる上野・東京らしさというのは、他のホテルにはない最大の魅力となりました。ぜひ、いろいろな階に泊まっていただきたいですね。
- お客様からの反応はいかがでしょうか?
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近隣のホテルにはレデュースフロアがないこともあり、用意したレデュースフロアがお客様に受け入れられるかどうか心配していました。ただお客様からは、「良かったです」と言っていただけており、安心しています。
そのおかげか、最近では女性のお客様が増えています。とくに、マダム層の方から多くの支持をいただいており、女性から積極的に選ばれるホテルになってきたと感じています。現在は男女半々ぐらいですが、今後は女性のほうが多くなるかもしれません。
上野観光の拠点として。インバウンド需要にもきちんと対応しつつ、これからも、より多くの方に選んでいただけるよう努力を重ねてまいります。